CFDは難易度高い?トレード経験者が分かりやすく解説!

こんにちは!

今回CFD取引の検証をしていこうと思います。

私がCFD取引を約10か月取引した経験から、取引のリスク、大損をした失敗談とその理由、それでもCFD取引をしたい人向けのアドバイスなどを伝えたいと考えました!

CFDは仮想通貨と比較して注目度は低く、話題が少ないので記事のトピックは商品のリスクの説明やトレードそのものにある程度絞り込まれますが、その代わりに金融商品のトレードにおいてのリスク、資金管理、メンタルコントロールの大切さに迫った内容になっていると思いますのでみなさまのお役に少しでも立てればと思っています。

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CFDとは?

CFD取引はFXや仮想通貨と違って比較的認知度が低い印象を受けます。

まずCFD取引って何なのか?という事ですが、大きな分類だとデリバティブ取引に分類されます。

★デリバティブ取引の定義

通貨、金利、債券、株式などの原資産と呼ばれる金融商品から派生した取引で、原資産の価格に依存して理論価格が決定される金融派生商品の取引。
レバレッジをかけて少ない資金で大きな取引ができるため、典型的なハイリスク・ハイリターン商品。

デリバディブ取引はこのような定義になっております。

具体的な金融商品だとFXや商品先物、オプション取引等があります。

ちなみに信用取引もレバレッジをかけるという意味では同じですが、その取引の仕組みや性格上デリバディブの定義からは外れています。

日経平均やNYダウ平均株価などの指数の変動を利用して売買するという意味では先物取引と似ている金融商品ですが、細かいところだといろいろと違いが出てくるので簡単に説明します。

CFD取引と先物の違い

祝日も取引できる

取引時間がほぼ24時間取引可能で土日が休場というのは先物取引やFXと共通していますが、先物取引などが祝日が休場に対してCFD は祝日も対応していますので祝日に株価に動きがあったときはCFDの方が収益チャンスが広がります。

※銘柄によっては取引可能時間等が変わります。

限月が無い

先物取引やオプション取引には「限月」と言って取引の期限が満了する月が決められており、先物取引は3、6、9、12月でオプション取引は毎月になっているのですが、限月の決められた日までに決済しなければいけないルールになってます。

CFD取引の場合、その限月というものが決められていないため、決済期限を気にせずポジションを保有できるというメリットがあります。

日本225(CFD)

ただし株価の大きな変動が起きたときは口座資金次第では強制ロスカットで自動決済されるので厳正な資金管理が求められます。

ちなみに先物取引やオプション取引の限月の期限日をSQ日と言い、タイミングによってマイナーSQやメジャーSQとに分けられます。特にメジャーSQ日は株価が大きく変動したりなど波乱が起きる場合があり、毎度トレーダーが注目している日になります。

取引単位が少ない

これは【CFD取引のしくみからリスク徹底解説】で詳細を解説しますが、例えば取引単位が日経平均先物が指数×1000円、日経先物ミニが指数×100円だとしたらCFD取引は指数×10円で済みます。

簡単に言えば最低取引単位の金額が小さくて済むという事なので先物よりは小まめに売買できます。

※SBI証券(先物)とGMOクリック証券(CFD)の比較です。証券会社によっては違う可能性があります。

銘柄が多い

私がかつて利用していたGMOクリック証券は、株価指数の他に商品では金、銀、WTI原油、天然ガス、コーン、大豆が取引できます。他には外国株式や株価指数ETFやREIT型ETFなどマニアックな銘柄もあります。

GMOクリック証券でも十分取り扱い銘柄が多い印象ですが、外資系のIG証券はなんと17000銘柄もあるそうでNY無鉛ガソリン先物、ロンドン軽油、プラチナ、銅、鉛、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、パラジウム、小麦、砂糖、コーヒー、ココア、コメ、綿花、材木、牛、豚赤身肉などとエネルギー、金属、農産物の分野を細分化したありとあらゆるモノの価格指数を売買できますし、債券価格の売買にも対応しています。

売買手数料がかからない

先物取引と違って売買のたびに手数料がかからないので頻繁に売買してもコストがかからないのは魅力です。

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CFD取引に手を出したきっかけ

さてここまでCFD取引の簡単な概要を紹介してきましたが、私が何故CFDに手を出そうと思ったのかを説明しようかと思いますが、その前に今までどんな取引をしていたのかの経緯を説明する必要が有りますので時系列でまとめました。

2013年5月頃 
初めての口座開設。試しでとりあえず始めた。アベノミクス相場で株を始めた人が多いと言われている。 取引は現物取引で個別株やREIT。 ビギナーズラックで月利3%位の利益を出す。

2015年6月 
「チャイナショック」で中国株暴落。つられて日経平均も暴落。自分の持っていた株も含み損が出たが「上がるまで待つしかない」と諦めて完全放置で塩漬けを決め込む。

2018年9月頃 
この時期までコンスタントに取引をやっておらず放置だったが、この年の9月ごろから頻繁に取引をするようになり、月利数%以上でそれなりに利益が出る。

2018年10月 
「世界同時株安」で株価暴落。損切りが遅れて今までの利益を全部飛ばす。

2018年11月 
「ETF」に注目し、取引をする。日経平均やマザーズ指数、原油先物などの指数に連動した株式のことを言い、個別株よりも値動きの変動が少なく、また個別株が100株単位じゃないと購入できないのに対して、1株、10株など小刻みに買えるので資金が少なくても取引できるのがメリット。個別株より利益の幅は小さくなったが比較的安定した成績が出せた。今の原点。

2019年4月-11月頃
「信用取引」の空売りで下げ相場でも利益を出せることを覚える。個別株とETFで運用して最初は利益を出せていたが結局は損切りが下手なのと資金管理が雑で損失を出す。

とこんな感じで恥を忍んで赤裸々に自分の取引歴を公開しましたが、どうしたら株取引で安定するのか?と「試行錯誤」「迷走」していた時期でした。

そんな時に知ったのがCFD取引でした。今思えば「止めとけば良かった」と後悔していますが、レバレッジを最大20倍までかけれる事や24時間取引出来る事など株式市場に無いメリットが目について「これなら利益が効率的に出せそうじゃん」と安易に思って手を出してしまったわけです。

他の選択肢ではFXもありましたが、FXはドル/円やユーロ/円のボラティリティが株価指数よりも小さいことが分かっていたのでCFDより効率が悪いと却下し、結局CFDにのめりこむ形になり、2019年12月~2020年9月くらいまで取引をしています。

CFD取引の重要三項目

私は他の記事で「CFDは難易度で言えばSランク級」みたいな事を述べましたが、何故そう思うのか?についてはCFD取引の仕組みをしっかり理解する必要があります。

特に取引単位、呼び値、証拠金の三項目はCFD取引のリスクを説明をする上で重要な項目なので個別に説明します。

ここから数字や計算の話が多く出てきます。読んでて頭が痛くなりそうかもしれませんが、説明する以上必要ですし、ここを理解しないで取引をしても損失を出しやすいだけだと思います。

なるべくわかりやすく説明したいと思いますので一緒に見ていきましょう!

※ここでの説明は私が利用したGMOクリック証券のルールになります。証券会社によってルールが違う場合がありますので目安として参考にしてください。

取引単位

分かりやすい日経225(日経平均)で説明します。

GMOクリック証券では取引単位はCFD価格の10倍と決められていますが、これが最低取引単位(枚)の金額となります。

例えば日経平均がCFD価格で25000円だとしたら25000円×10倍で250000円の金額が実際に取引する最低取引単位の金額という事になります。

呼び値

日経225では「1円」になっています。言葉の通りで1円単位で価格が動き、注文も1円単位で指定ができます。

また先ほど説明した取引単位が日経平均の場合は10倍と説明しましたが、これはCFD価格が1円動いたら「10円」損益が変動するという事を意味しています。

必要証拠金

新たに建玉(ポジション)を建てるために必要な証拠金のことを言い、新規注文を行う際に、取引余力(口座の元本)から必要証拠金が拘束されます。

この必要証拠金がいわゆるレバレッジに関わってきます。

日経225は株価指数CFDになり、取引金額の10%に相当する日本円が証拠金として必要になります。この10%が証拠金率という事になります。

つまり、取引単位の項で説明した通り、日経平均のCFD価格が25000円の場合は日経225を1枚買う(空売り)するのに必要な証拠金は取引単位金額の250000円×証拠金率10%で25000円が必要だという事になります。

ここが非常に重要なポイントで言い換えれば250000円の金額分を取引するのに1/10の金額の25000円があれば済むということなので25000円×レバレッジ10倍で250000円のお金を動かしているという事になります。

これはCFD取引のリスクを認識する意味でかなり重要なポイントになるので押さえておいて下さい。

※GMOクリック証券から引用。日経225が2万円と仮定すれば2万円の証拠金で20万円のお金を動かすイメージ。 

他のカテゴリーでは株式CFDはレバレッジ5倍、商品CFDはレバレッジ20倍、バラエティCFDはレバレッジ5倍と定めています。

他の証券会社でも同様にカテゴリーごとに証拠金率(レバレッジ)を変えています。理由はカテゴリーごとにボラティリティが違うのでそれに合わせた設定をしている為です。

任意証拠金

GMOクリック証券ではポジションを1枚建てるごとに「ロスカットレート」というものが設定されます。

例えばある銘柄のポジションを持った時に約定価格から損失方向へ進んだ場合、必要以上の損失を避けるという意味で強制的にポジションが決済されることをロスカットと言います。

そしてロスカットが実行されるまでの幅をロスカットレートと言います。

ロスカットレートは約定価格や相場状況などから証券会社の独自ルールで自動で計算されるのですが、任意証拠金を追加で差し出すことでそのロスカットレートを引き延ばすことができます。

なので任意証拠金の額が大きければ大きいほどロスカットされず大きな価格の変動にもポジションが耐えれるという事になります。

言うまでもなくポジション数(枚数)×ロスカット幅が大きければそれだけ資金が必要になります。

※ロスカットレートの計算と必要証拠金の算出は計算式が複雑で難しいので割愛します。

CFD取引の難しさとは?リスクを徹底解説!

さてここまで取引単位、呼び値、証拠金の3点がCFD取引のリスクと本質を理解するうえで重要な項目として説明しましたが、これらを踏まえた上で「なぜCFD取引の難易度が高いと思うのか?」についてさらに掘り下げて解説をしていこうかと思います。

レバレッジが大きい=利益も損失も大きい

日経225の例

【必要証拠金】の項で日経225はレバレッジ10倍だから250000円の金額を1/10の金額の25000円があれば取引できると書きました。

1/10の金額の25000円で取引出来るというのは確かにそうです。だけども実際に動かしているのは10倍の250000円という事も忘れてはいけません。

CFD取引で損して上手くいっていない人達はこの意味をどこまで理解しているのか気になるのですが、どれだけリスクが大きいのか実際の数字で示してみます。

例えば日経225が25000円から2%の下落で500円下落したとします。

レバレッジをかけていない25000円分の取引なら2%下落したらそのまま2%分の500円の含み損になります。

これがレバレッジ10倍取引の場合、10倍の250000円分の金額を動かしているわけですから含み損は250000円×2%で5000円の含み損になります。

レバレッジ10倍だから含み損の額もレバレッジ無しと比べて10倍になるわけです。

さらに言えば損を確定すれば証拠金の25000円から5000円が引かれて残金20000円になるという事です。

これは証拠金25000円の割合で言えば5000円は1/5の20%ですから、かなり大きいのではないでしょうか?

商品CFDの場合

商品CFDの場合はレバレッジ20倍なので株価指数CFDよりさらにハイリスクです。

私がWTI原油CFDを取引していた時は確か2020年の2月~3月頃でしたが、その時期の必要証拠金は計算が正しければ1枚2700円くらいのはずです。なので実際に動かしている金額はその20倍の54000円くらいという事になります。

(※当時は$50位だったので50×当時の為替レート108円×取引単位10倍で54000円)

もともと原油はボラティリティの高い商品ですから、数%動くなんてのはザラにあります。

1枚2700円でWTI原油を買って突発的に3%下がったとします。

そうなると実際の損失は2700円×20倍=54000円からの54000×3%=1620円です。

なので損を確定すれば1枚当たりの証拠金が2700-1620=1080円と60%の損失になります。

信用取引やFXのレバレッジとの違いは?

信用取引の場合はレバレッジは最大3.3倍までかけられますが、例えば元本が100万あったとしてギリギリの300万以上の取引から逆に0.5倍の50万だけの取引も出来て、投資元本に対して動かす金額の調整が出来ます。

FXの場合は証券会社によりますがレバレッジのコースが定められていて、ローレバレッジなら1~5倍、スタンダードなら10倍、ハイレバレッジなら25倍みたいにコースが分かれているのでトレーダーのリスク許容度に合わせた設定ができます。

それに為替は一般的には株価指数よりはボラティリティは低い傾向にあるのでレバレッジを上げ過ぎなければCFDよりはリスクは低いと言えます

このことから証拠金率が固定であるCFD取引に対して、証拠金率がある程度変動出来て融通が効く信用取引やFXの違いはリスク管理のしやすさという面でかなり大きいと言えます。

レバレッジ取引は証拠金が少額で済むという良い点だけを注目しがちですが、実際に動かす金額もどのくらいなのか?という認識を持つことが大事です。振り子の振り幅と同じ考えで、利益を出す期待値が大きければそれだけの額の損失を出す可能性も等しいという事です。

この認識があるかないかで資金管理に大きな差が出てきます。資金管理が雑だと確実に速いスピードでお金を減らします。

儲かる可能性だけじゃなく、逆に同じ分だけ損する可能性も想定して向き合った上での戦略を立てたトレードが重要です。

証券会社は良いところだけ強調

人間の心理は良い所だけを見て、都合の悪い所からは無意識に軽視する傾向があります。

証券会社もその心理を利用してかどうかは分かりませんが、顧客を増やしたいでしょうから、「証拠金が少ない」「効率よく利益を出せる」などの良いポイントだけ大きい文字でポップな感じで誇張してアピールしますが、リスクの可能性については大概小さいフォントの活字でページの隅っこか下部に記載するという感じでしょう。

※GMOクリック証券は良いところは派手にアピールするもリスク説明は控えめな印象。

特に投資初心者は経験が少ないので判断力や選定する力が不足している状態です。

そんな状況で良いところだけ強調した案内を見せられると「自分でも簡単にやれるんじゃないか?」と思うわけです。

かつての私もそうでしたが、実際のところ損してから間違った選択、もしくは技術的に未熟だったという気づきがあるのがほとんどです。

証券会社は顧客の取り込みも大事だと思いますが、リスクの説明ももうちょっと重点的に行った方が良いと思うのは私だけでしょうか?

※これはLINE証券の画像を編集したもの。リスク説明もわかりやすいので良心的な部類と思われる。

24時間取引可能の落とし穴

これはFX、仮想通貨などにも共通して言える事ですが、24時間取引はそれだけ売買できるので機会が増えて利益のチャンスが増えるメリットはあります。

実際、株式市場が開く9:00-15:00以外の時間帯で動けば利益は取れるでしょう。

しかし寝る前にポジション取って夜中に相場が大きく動いていたら、、

多分利益が出ても損をしててもチャートが気になるはずです。

気になるほどポジション持たなきゃ良いという意見もありますが、程度の差はあれ多少は気になる物です。

私の場合、夜中に目が覚めたり、人に会ってるときもチャートが気になってました。

今思えば不健全というか人間らしい生活じゃなかったと反省してます。

なのでやるならトレードする時間帯を決める。それ以外はノータッチという「自制心」は必要だと思いますね。

強制ロスカット

【CFD取引の重要三項目】の任意証拠金の項で説明した通り、GMOクリック証券の場合はポジションを1枚建てるごとにロスカットレートが設定されます。

例えば日経平均ならロスカットレートは1000円以上も余裕があるのでちょっと放置しただけではロスカットになる事はまずありませんが、ハイボラティリティな原油などの商品CFDは事情が違ってきます。

WTI原油のロスカットレートは最近どうなっているのか調べたら2.7ドル±変動でロスカットという基準になっていました。

これは今の原油価格(2022/3/12現在)にあてはめると2.5%相当になります。

原油のボラティリティは大きめなので2.5%の変動というのは全然珍しく無い頻度で起こるため、ただポジションを建てたままだとロスカットされる可能性が高いです。

それに私がWTI原油をトレードしてた頃はロスカットレートは5%ちょっとだったと記憶していますので、その頃よりかなり基準が厳しくなっています

回避策としてCFDの重要三項目で説明した通り、任意証拠金を追加でポジションごとに差し出せばロスカットレートを引き延ばせますが、それだけ資金効率も落ちますし、人間ですから設定を忘れるというのもあり得ます。

特に寝る前や用事などでチャートから目が離れる時間が多いときにポジションを建てる時は要注意です。そんな時に限ってロスカットレート引き延ばしを忘れて⇒強制ロスカットなんてのはよくある話です。ハイボラティリティな銘柄をトレードする時はわざわざそんなことにも神経を使わなければならないわけです。

実際ロスカットを食らえば分かりますが、任意でない不本意なタイミングで強制決済されて損失を出すことは強烈なストレスになります。

株式市場の現物や信用取引(追証無しの場合に限る)は損切り(ロスカット)はこちらの裁量に任せられ、マイペースに任意で調整できますのでメンタル的な負担は雲泥の差でしょう。

心理学、相場格言から得たトレードの教訓

さてこれまで「金融用品の仕組み」の視点から難しさやリスクなどの解説をしましたが、この項ではメンタル、心理面から何故私がCFD取引で失敗したのか、損をしたのかを解説したいと思います。

それにメンタル、心理的なコントロール、相場や投資に対する考え方をしっかり持つという事はCFD取引に限らず【全ての金融商品】のトレードに関わる話なのでCFD取引をするつもりが無くても役に立つと思いますので参考になれば幸いです。

正常性バイアス

人間が予期しない事態に対峙したとき、「ありえない」という先入観や偏見が働き、物事を正常の範囲だと自動的に認識する心の働きを指す。
なにか起こるたびに反応していると精神的に疲れてしまうのでそのようなストレスを回避、軽減するために心の平安を守る作用。

◎失敗談
CFDのハイレバレッジの取引はちょっとした値動きで大きく損益が変動する取引であるが、取引しているうちに大きく利益も損も出ることに脳が慣れてしまった。損が大きく出ても利益も大きく出るから取り返せるだろうと判断力が麻痺していた。

☆得た教訓
ある日チャートを見たときに「約定価格より少ししか動いていないのにその割に損失額が大きくないか?」と疑問を持った時が正常性バイアスの「洗脳」から解放された瞬間でした。

レバレッジのリスクを検証し直して、「株式市場の取引の方がCFDより利益は出にくくなるけど損も出にくくなるから楽だな」という結論になり、CFDから撤退しました。

余談ですが、コロナの感染者数がいきなり増えたらビビりますが連日同じような数字が発表されると徐々に慣れちゃいますよね?本当は慣れてはいけないものなんですが、これも正常性バイアスです。

相場に逆らうな

トレンドに逆らうなとかtrend is your friend(トレンドは友)など類似の相場格言があるが、要は大きな上昇や下落のトレンドが起きたときは変に逆張りをしないで相場に従って順張りで利益を出る方向にポジションを建てたほうが上手くいくという意味。

◎失敗談
2020年初めのコロナショックでの暴落後から春へかけて強烈な勢いで株価が回復した。しかし頑固に「まだ下がるはずだ」と決めつけて逆張りで空売りポジションを仕込んだり、損切りをしなかったが結局株価は上がり続けて大きな損失を出した。
CFD取引をやめた後も同じ失敗を何回か繰り返した。

☆得た教訓
相場の流れ、方向性が全て。「こう動くはずだ」という思い込み、希望的観測を持つ事、個人の感情を挟む事は相場には一切関係が無く、全く無意味な事だと知りました。相場の流れに素直に従い、「フラット」な目線を持つことが大事です。

プロスペクト理論

同じ金額でも貰うより失う金額の方が大きく感じる心理。
また失った金額を取り戻すべく躍起になる心理。
とにかく人は「損するのが嫌い」というのが深層心理にある。

◎失敗談
CFD取引以外でもやらかした失敗だが、損失が発生してても損切りをしたくないからなんやかんや理由を付けて損切りを先延ばしにした。タイミングを分散して少しずつでも損切りをすればよいのにそれすらしなかった。結果だいぶ含み損が膨らんだ状態で損切りをしてお金を減らした。

☆得た教訓
損切りは「必要経費」という認識を持つ。長い目で見て収支を安定させるためには短期間の目先の損得にとらわれずに「損切りはやるべき時に絶対必要だ。そうじゃないと後悔する。」という認識をしっかり持つことで「損切りしたくない」から「ここでは損切りしなければ」と考え方を変えることができました。

「損をしたくない」という心理は人間の自然な感情であるので、投資で損切りをするという事は人間の本能に逆行する行為ですが、ここを克服しない限りは投資やトレード分野で結果を残すのは難しいと断言できます。

トレーダーなら必ずぶつかる壁だと思っています。

こんな感じで心理学や相場格言をピックアップをしましたが、特に紹介したい事例を紹介しました。

メンタルや心理学ってそんなに重要なの?と疑問に思われる人もいるかもしれませんが、投資で安定するのに必要な三大要素はメンタル、技術、資金管理の3つと言われており、メンタルはそのうちの一つです。どれか一つ欠けても長期的に見たら成績が安定しないと言われています。

強い相撲取りは「心技体」が求められるとよく言われますが、投資も全く同じことが当てはまると考えています。

トレード心理学や相場格言については調べたらたくさん例がありますし、面白いので興味がある方は調べてみてください。

まとめ

CFD取引についての解説はいかがでしたか?

CFD取引についてはリスクが高いものという視点でこの記事を書きましたが、それでも取引をしたいなら「資金管理を徹底できる人」

これに限ると思います。「cfd取引 危ない」「cfd やめとけ」という言葉もネット上には溢れています。

何度も書く通り、ハイレバレッジ取り引きは損益の振れ幅が非常に大きいです。

それ故都合の悪い所から目をそらす心理やプロスペクト理論から利益はしっかり確定しても損切りは先延ばしにしがちです。

そんな時にお勧めしたいのが逆指値注文です。

これは価格が不利な方向の水準へ達したときにこれ以上不利にならないように自動執行する注文です。決済注文の場合は、今出ている含み利益が0になったり大きく減る前に確保したい時や約定価格から損失が出る方向に価格が進んだ時に必要以上に損失が広がらないように自分で価格を指定して注文を入れる方向です。

※松井証券から引用

これによってチャートから目を離す時間帯でもある程度は安心するとは思います。

ただし損切りをやっぱりしたくないと逆指値をずらして損切りを先延ばしにしたり、波乱相場の乱高下で逆指値のロスカットに引っ掛かったりすることもあるのでよっぽど自分の資金管理ルールがしっかり確立して機械的にできる人じゃないと難しいのでは?と考えています。

※WTI原油の4時間足チャート。左側の04:00から130ドル近くまで急に上がったが翌々日の昼過ぎから急激に下落した。つまり空売り注文をして上昇時の逆指値で損切り注文を入れたら乱高下のせいで結果的に無駄な決済をされることになる。これを見るとやはり低レバレッジの裁量トレードの方がいろいろ楽だと改めて思う

また仮想通貨の記事でも書きましたが前提として資産に余裕のある人(ある程度の損失を出しても影響の少ない人)じゃないと取引する資格は無いのではないか?と考えています。

まとめるとCFD取引で長期で安定した成績を残すには

・生活資金も含めてお金に余裕がある人
・資金管理がしっかりできる人
・トレード時間帯をしっかり決めてメリハリのある生活ができる人

の3つが重要だと感じています。

長文お読みいただきありがとうございました。

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